生い立ち
私は約30年もの間、病弱だの、扁桃腺が弱いだの、喘息だの、逆流性食道炎だの、ストレス性のものだのと色々な”医師からの診断結果”や”生活上での小言”を受けてきた。
都度内心イライラしたものである。
(仕方ねぇじゃねぇか。喉が痛いんだよ。高熱が続くんだよ。腹が痛いんだよ。
言ったとおりにしてるけどその割に治らないじゃねぇか。どうしたらいいんだよ。
小言言うならクリティカルな解決策を教えてくれ!)
私の心の中を振り返るとこんな感じだっただろう。
転機
病気が私の中で存在感を示し始めたのは2021年9月頃であった。
ちょうど世の中はコロナウイルス真っ只中。
咳や熱が症状として出るとPCR検査を容易に受けることができた。
今考えれば異常な回数だったが、私はこの時点で10回の検査と陰性の結果通知を受けていた。
その日はリモートワークで自宅にて勤務していたが、夕方頃から熱が38度を超え、口内炎は様々な箇所に合計10箇所、腹痛が酷く何も考えられない。
ただし腹痛に関しては数年前から定期的に発生していたため、またか・・・くらいにしか考えていなかった。
業務も早々に切り上げ、夕飯も食べることなく床についた。
深夜。
熱感と息苦しさにより目が覚める。
這うようにして体温計を手にして、体温を計測したところ41度近くまで熱はあがっていた。
これはまずいと思い、取り急ぎ救急車を呼ぶか相談できる窓口へ連絡した。
症状を伝えるとすぐに救急車を呼ぶように指示があったため、119。。。
運ばれた病院で検査を受けたところ、回腸(小腸と大腸の境目)で大きな炎症が起きていることが判った。
その日は点滴を打ったところ症状が改善したため帰宅を許された。
未知との遭遇
2022年元旦。私は毎年のルーチンとして新年になった瞬間(0:00)に、行きつけ(?)の神社へ初詣に行く。
(、、、腹が痛いぞ。)
神様に今年一年を健康で過ごせるようにお願いして帰宅した。
その時のお賽銭が弾んだことは言うまでもなかった。
帰宅後、症状は悪化の一途を辿る。
(なんだよ神様、、、お金返してよ。)
そんなことを思いながら休養していると、なんとなく症状も緩和されてきた。
2022年1月末。慢性的な腹痛は以前から続いていたが、業務上の身体的、精神的高負荷もあってか、腹痛の程度が増してきた。ついに通常業務が不可能な状況となり、2月は休職することとなった。
体調も回復し、3月より業務復帰した。
これまでお伝えしてきた腹痛の特徴としては、
・何かすると痛むというわけではなく、慢性的にじわじわと痛い。
・痛い箇所が分かるときもあるが、基本的にどこが痛いのかわからない。(全体的に痛い。)
・腹痛が続くときは、発熱や喉の痛み、口内炎が特徴的な症状。
・腹痛があるときは痔が発生する傾向にある。
といったものだった。
少し症状も落ち着いたかと思われたが、2022年6月3日(金)朝から体調が優れず発熱と腹痛の症状があった。夕方になり高熱も恒例の39度台を迎え、早々に終業。床について療養していたが、この日は少し違った。とにかく立てない。腹痛の程度がいつもの2倍以上。食欲も無く、便もほとんど出ない。そもそも喉も痛いので、食べ物が喉を通らない。口内炎が5個程度あった。
2022年6月4日(土)早朝。(朝になると大抵熱も37度台まで下がっていたが、)この日は朝の時点で40度。腹痛も酷くなる一方で、先ほどご紹介した救急車を呼ぶか相談する窓口へ電話したところ、すぐに救急車を呼ぶよう指示があった。
自宅に救急隊の方々が駆けつけて下さり、状況聴取の後、担架で病院へ運ばれた。
救急外来のベッドに横になり、医師の質問(主に症状)に答える。
とりあえず応急処置として何かしらの点滴を受けた。
「何かしら」と言ったのは、高熱で意識も飛びかけていたため、何らかの検査を受け、検査結果や処置の説明を受けたが、全く覚えていない。
ただ一つ覚えているのが、応急処置的な点滴を打つみたいなことを言われた記憶がある。
ここからしばらく寝ていたが、目が覚めると症状も軽減していた。
時間を見ると3時間程度経過していた。
帰宅する際、医師より週明けに診察を受けるように言われたため、2022年6月6日(月)午前中に再度受診。
この時、熱も再発しており、腹痛も引き続き症状があった。やはり土曜日に受けた処置は応急処置だったのだ。
そこで改めての問診を受け土曜日に受けた検査結果を医師が確認したところ、その日の午後から急遽入院することとなった。
胃腸科の病棟であったため、隣の大部屋やその他の部屋には高齢の方々が入院されていた。
正直この時点では、入院して何をするのか不明であった。
入院して間もなく、看護師と医師がやってきた。
これから数日間で大腸検査、胃カメラ、血液検査を行うとのこと。
何かわからない液を常に点滴されながら数日間でこれらをこなしていった。
個人的に非常に辛かったのが、ご飯だった。ご飯は柔らかく、とても柔らかい野菜が添えられたものが朝昼晩出された。(検査前はご飯抜き)
普通のご飯が食べたい・・・。常にそう思っていたが、間食等できないためがっつくように食べた。
また正直ここ数年高稼働な日々を送っていたため、個人的に良い休暇となった。
大腸検査の日、朝から大量の下剤を飲み、腸の中をきれいにする作業が始まった。
大腸検査は初めてだったのだが、とりあえずこの下剤が不味い。本当に不味い。
(昔に比べて飲みやすくなったらしいが、そんなことは私にとってどうでも良かった。)
排泄物が透明になったら呼んでくださいと看護師に言われたが、飲み終わるまで、ずっと黄色い液が出続けた。看護師に伝えたところ「おかしいですね・・・医師に相談しますね。」とのことでしたが、そのまま検査室に来てくれとのことでしたので、車いすで移動した。この時点で未知との遭遇が予言されていたのだ。
大腸検査が始まったのだが、お恥ずかしながら体調不良時の痔が発生しており、入口にカメラが入った瞬間悲鳴を挙げそうになった。
気持ち悪いのを我慢しながら横に設置されているモニターを見ていた。
先日の検査で回腸(小腸と大腸の境目)付近で炎症が起こっていることは分っていたので、
カメラが大腸の奥へ進み、医師がここから回腸ですよ~と言った瞬間であった。
この化け物に出会ったのであった。
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